野良猫だったあの頃…
2014年 04月 24日
2013年10月19日。
あの日は、今にも雨がふりだしそうな寒~い日だったにゃ~。
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「ママ! ママ! どこにいるの!?」
おれがいくら鳴いても、ママは返事をしてくれなかった。
一緒に遊んでた兄弟たちもいなかった。
寒いよ。おなかすいたよ。でもおれ、もうママたちを見つけに行く元気が出ないんだよ。
目も見えなくなってきた。鼻だって利かない。
でも、遠くで「カァ、カァ」っていう声だけは聞こえるよ。
あの黒い鳥が近付いて来たら、茂みに隠れなさいってママは言ってたけど、
だけどここには茂みなんてないよ。
ここは冷たい道路の上だもん。
あぁ、なんだか眠くなってきたよ。
ママに会いたいにゃぁ・・・。
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そんな時、あったかい手のひらが近づいてきたんだ。
「生きてるよ! 」「すぐに病院つれてけ~!」
そしておれは『寅吉』になったんだ。
by a24ma35
| 2014-04-24 13:01
| 寅吉のひとりごと